岸辺の旅
思い出は美しいっていうけど、
確かに死んだ人はもう嫌なことをしないから、
私の中で評価上がる一方。
もう同じように、私を選んでくれる人はいないんじゃないかって思う。
夫だって、妥協して結婚したかもしれないのにね。
仕事で映像を編集しなくちゃいけなくて、
そういえば昔、ちょっとMacでやったなって思って
昔イタリアで撮ってきたビデオを編集したのを
Macから引っ張り出してきてLINEのTLに載せてみた。
振り返った顔が見たいって言われたけど、
それは見せられませんって答えた。
私はカメラを見てるんじゃなくて、
カメラを持った夫を見て微笑んでいるから。
お財布を買い換えようとずっと思って探してるけど、
どれもなんだかピンとこない。
よく考えたら、ここ20年近く、自分でお財布を買ってなかった。
最近まで使ってたのは、仕事関係でもらったサンプルだし、
それまで使っていたいくつかは、すべて夫が買ってくれたもの。
誕生日だったり、自分が買うのとお揃いだったり。
お揃いのは、はっきり言って趣味じゃなかったから、
サンプルをもらった時にあっさり乗り換えちゃったなーって
思い出したりして…
きっとお財布は、自分で決められないだろうから、
母に選んでもらうことにした。
この映画は、最後まで観られなかった。
何リットルの涙とか、
余命なんとかの花嫁とか、
みんなよく観られるよね。