【フロリダプロジェクト】
これの監督は、以前書いた、クソみたいな邦題のついた
フロリダプロジェクトのサブタイトルも【真夏の魔法】
なんてついてるから
最後には奇跡がと思うじゃないですか。
最後の放り出され方…
そして黒地に白い文字のエンドロールが流れる中、
バックにはフロリダのディズニーランドで録ったのかなという
子どもたちの楽しげな声と、アトラクションの音がかすかに流れていて。
これ、映画館で観てたら、多分、シーンと静まり返ってたと思うな…
結構、メンタルにきます。
ストーリーはフロリダのディズニーランド近くのモーテル、
『マジックキングダム』。
観光客よりも、長期滞在する貧しい人たちが泊まってます。
6歳のムーニーもまだ若い母親と二人暮らし。
主に彼女の視線で物語が進んでいくので、
少々退屈ですが…
ムーニーの母親ヘイリーはカラフルなタトゥが体の各所にあり、髪は主にグリーン。
おそらく学がないし、かっとしやすい性格のため、ほぼ無職。
詐欺や押し売り、果ては性的なサービスで生計を立てていて、
/>皆んなそれを黙認していたけど、
まぁ堪忍袋の緒が切れる場合もあるわけで…
皆んなそれぞれ問題を抱えてますしね。
ウィレム・デフォー演じる支配人は影ながら活躍してるけど、
誰も感謝してないかも。
むしろ嫌われ役。
でもムーニーの母親は、彼女に辛く当たることはないし、
遊んであげたりするし、
ムーニーにとっては良い母親。
彼氏も作らないし。
なぜフロリダプロジェクトなんて前向きなタイトルなのか。
それはこのフロリダにディズニーワールドを作る際の
プロジェクトの名前だそう。
監督のアイロニーなんですね。
ついでに最後のディズニーランド内の撮影はゲリラだそうです。
社会の底辺の人々にスポットを当てたということで
万引き家族を思い出す人も少なくないかもしれません。
姉妹のような親子、ヘイリーとムーニー。
現実にこんな親子がいたら、私は真っ先に嫌ってるでしょうね。
まじめに生きてないからこうなるのよ?
映画の中で誰かもそう言っていたような…
だけど現実にこういう親子はいて、
そして決して他人事ではなく、私たちの背後にもその可能性は潜んでいるかも。
でも日本ではこんなに幸せそうな親子は少ないかな。
フロリダという土地のせいかも。
日本よりまだ生きやすいのかな?
日本では血を重んじるから、親がどんなであっても、
引き離してはダメ、親が絶対という考えが根強いけど、
最近は変わりつつありますね。