コトノハ

かるいよみもの。

『ノクターナルアニマルズ』

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ファッションデザイナーなのに映画も撮っちゃうトムフォード
(しかもイケメン)
だから当然、衣装もめちゃくちゃオシャレ。
だけどー内容はダーク。

主演はエイミーアダムス。
『メッセージ』のほぼノーメイク役とは打って変わり、
(時系列わからないけど)
コテコテメイクで登場。
あれ?この人、こんな肌汚かったっけ?と思う。

なんだけど、若い頃のシーンではお肌ツルツル。
すごいです…
肌の質感で年齢を表現してる。
トムフォードはコスメもありますから…


ストーリーは、
上流階級の娘でギャラリーを営むスーザンのところに、
元夫から出版前の小説が届きます。
献辞にはスーザンの名前が。
そして会いたいと書かれています。

その小説が劇中劇として現実と同じように進行していきます。
っていうか演じてるの、元夫だし。
元夫自体は、スーザンの追憶としてしか出てきませんが。
でもその小説シーンが、もうこれで映画じゃんってくらいの濃密な内容。

ティーンの娘と妻と車で旅行に出かけ、
夜中に前方を二車線並んで走る車を見つけたところから、
もう絶対これあかんやつ。
ラクションも鳴らしたらあかんやつ。

なのに、追い越す際、
反抗期の娘がそいつらに対して中指をおっ立ててしまいます。
ま、その後はほぼ想像通り。
主人公は生き残りますが、ラストは救いようがない。


スーザンに話は戻り…
彼女は結婚しているのですが、夫は若い女と浮気してます。
仕事が忙しくて帰るのが遅い、土曜日も仕事、とくれば
もうね、若い女と一緒のシーンがなくても、
このサイトの皆さんならわかるでしょ?(笑)
スーザンは、気づかなかったフリをしますけど。

そういうことから逃れたいこともあって、
元夫からの誘いに応じるのですが…


この映画、謎がいろいろあり、憶測を呼んでいます。
夫も元夫もいないのでは?という人まで。

例えば、
今の夫が、元夫からの小説を見て、
「それなに?」と聞き、
「元夫からの小説よ」と答えるスーザン。
「え?元夫なんかいたっけ?」と言う現夫。
あ、奥さんに関心ないから、昔、話をきいたけど忘れちゃったパターン?
(学生時代に2年だけ結婚してたそうなので)
とその時は思いました。

でもね、現夫とは結婚中に出会ってるんだなってわかるシーンが後ほど出てきます。
元夫との子供を、彼に付き合ってもらって堕しに行ってるのです。
それなのに元夫?って聞くの、おかしいでしょ?
でもスーザンには成人前後の娘がいるようなのです。
その彼女、別のところに住んでて、
裸で男とベッドで寝ていて、
男は背中向けてるので、
もしかしてそれスーザンの元夫だったりして??などとも思います。
最初に出てきた超絶イケメン執事も、2度と出てこないのはなぜ?
彼に、元夫からの私信を読ませるのも理解できないし。

そんな感じで、観終わった後、いろいろモヤモヤする映画です。
わりと好きだけど。


真紅のソファに裸の女性が二人横たわってるシーンとか、
オープニングは巨漢の女性が全裸で
(サーカスの団長みたいな小道具は身につけてます)
踊ってるし、
なんとなくデヴィット・リンチを彷彿とさせるかも。
リンチ、フリークスが好きだし…


タイトルのノクターナルアニマルズは夜行性動物、という意味で
スーザンが元夫にそう呼ばれていたからで、
送られてきた小説のタイトルでもあります。
ノクターナルって、ノクターン夜想曲)からきてるんですね~

スーザンは夜あまり眠らないから呼ばれたみたいだけど、
私も夜遅くまで起きてるから、
夫によくびっくりされたもでした。
下手したら明け方寝たりしてたから。
夜の、誰にも邪魔されない静寂が好きなのです。

 

そうそう、

元夫&劇中劇の男の役のギレンホール、

髭そったら可愛くてびっくりした。

この写真はイケてないけど…