コトノハ

かるいよみもの。

レイトオータム

f:id:vegamoon:20190309223001j:plain

 

DVを受けていた夫を殺した罪で服役中のアンナ(中国人)は、

母の葬儀のため、兄と姉が保釈金を払い、呼び寄せられる。

故郷のシアトルへ向かうバスの中で、

ヒモ?男娼?の韓国人フンにバス代の30ドルを貸すよう頼まれ、

無理矢理、担保として腕時計を受け取らされる。

 

一切、笑わないアンナと、常にニヤついているフン。

シアトルで再び出会った二人は一日を観光して過ごし、

(フンが連れ回していたのだけど)

アンナは明日、刑務所に戻ることを話し、

その後、フンの理解できない中国語でことの経緯を語り、

フンは知っている2つの中国語、

ハオ(good)

ファン(bad)

を適当に相槌として繰り返し、的はずれさに目を見開くアンナ。

 

かつて彼女が屈託なく笑っていた日々もあったのだろうなと思う。

そして再び微笑むようになった相手、

フンとはある事情で別れ別れになってしまう。

ラストは観客に想像させるパターン。

 

アンナが約束の地のカフェで

微かに笑いながら

「spent a long time(ひさしぶりね)」とひとりごちるのは

どういう意味なのか。

あるいは相手がいて、あえて目線を合わせずつぶやいているのか。

 

私はこういう時、最悪のラストしか想像できないタイプ。

案外ペシミストなもので…